映画ドラえもん『のび太の海底鬼岩城』は、ネット上でどれぐらい評価をされているのか…?
『のび太の海底鬼岩城』を観たネットユーザーは、どのシーンに、なにを感じたのか…?
そんな疑問を解消するために、代表的な映画レビューサイトの評価と、レビュアーのコメントをまとめました。
このページでは
- 『のび太の海底鬼岩城』の映画レビューサイトの評価
- ストーリー・キャラクター・主題歌などの、要素別のレビュアーのコメント
- 本作に関するツイッター上の声
をまとめています。
『のび太の海底鬼岩城』を観たネットユーザーがなにを感じ、どんな評価をしているかを知ることで、より作品への理解が深まるはずです。
『のび太の海底鬼岩城』のレビューサイトの評価
まずは主要レビューサイト5つの評価です。
のび太の海底鬼岩城 | ||
---|---|---|
レビュー数 | 平均点数(5点満点) | |
映画.com | 8 | 3.5 |
Filmarks | 408 | 3.6 |
Yahoo!映画 | 174 | 4.06 |
Amazon Prime |
42 | 4.5 |
みんなの シネマレビュー |
81 | 3.67 |
合計 | 713 | 3.87 |
※データ抽出は2020/6/20現在 ※みんなのシネマレビューは10点満点なので2分の1して計算。 |
『のび太の海底鬼岩城』は5サイトの平均点数が3.87点で
全作品中3位でした。
⇒歴代作品の順位は『ドラえもん映画ランキング』にまとめています。
ぜひ、歴代のドラえもん映画で真の人気作品はどれなのかを、自分の目で確かめてくださいね。
『のび太の海底鬼岩城』は、なんと全作品中3位でした。
正直、これは予想外の結果でした。
『のび太の海底鬼岩城』といえば、映画公開時に動員数がふるわず、芝山努監督が上層部から「次作で結果を出さなければ、監督から降板させる」と告げられた、いわくつきの作品です。
それがここまで評価されているとは…意外でした。
もちろん、コアなドラえもん映画ファンからは強く支持されている作品だとは認識していましたが。それでも3位に入るとは思っていませんでした。
それでは要素別にレビュアーのコメントを見ていきましょう!
『のび太の海底鬼岩城』感想&評価【ストーリー編】
高評価
子供の時は「怖い!」と思っていたが、それでもなぜか見返していた。それも芝山監督の凄さである。
引用元:Yahoo!映画
夢あり、ミステリーあり、感動ありの全てが詰まった名作です!
引用元:Yahoo!映画
AI時代を迎えようとしている今だからこそ、多くの人に観て欲しい傑作。
引用元:Yahoo!映画
映画のドラえもんは突飛なことから始まるイメージですが今回は日常と地続きで始まっていく感じも面白いです。
引用元:Filmarks
「すべての生き物は海で生まれた」ということをベースに争いを繰り返し、海を汚す地上人と海で暮らす海底人の対立を描くことにより、人の悪しき歴史と環境問題にも触れている
引用元:Filmarks
ムー、アトランティス、バミューダトライアングル、マリアナ海溝とワクワクさせるキーワードがたくさん出てきます。
引用元:Filmarks
多かった声はこちら。
- 本作の設定や脚本はよくできていて飽きない!
- アメリカ、ソ連の東西冷戦を批判的に描いている。
- 地球環境問題に対して警鐘を鳴らした作品。
- AI全盛の今の時代にタイムリーな内容。
- 「アクアマン」という2018年の映画に似ている。
①脚本を褒める声は多かったですね。
バミューダや、アトランチス文明、マニアックな海底知識など、不気味だけど興味を引く要素をうまく1つの物語にしている点が評価されていました。
藤子先生独自のバミューダトライアングルの解釈がさすがです。
②ムー連邦とアトランチス連邦の対立、そして鬼角弾(核ミサイル)の存在が東西冷戦を象徴している本作。
当時の時代背景が作品に取り組まれていることに、皆さん結構敏感に反応されていました。
現実世界の話が下敷きにあると、より感情移入して観れるのかもしれないですね。
③ドラえもん映画は環境問題をテーマにした作品は多いですが、本作でもテーマの1つになっています。
ただ、ラストシーンのインパクトやホラー感のイメージが強すぎて、なかなか環境問題についてのメッセージは残りにくいかもしれません。。。
④藤子先生の時代先取りはドラえもん映画ではあるあるですね。本作ではポセイドンとバギーが人工知能を搭載したキャラクターとして描かれています。
AIに恐怖を感じている人が多いのか、そこに注目して観てほしいという人が多数でした。
低評価
終盤の取ってつけた感じが酷かった。尺不足なんだな、とおのずと気付いてしまうほどの急展開だった。
引用元:Yahoo!映画
終盤の展開は異常に早いし、全然面白くありませんでした。
引用元:Yahoo!映画
原作で感じたような陰鬱さ、海底の暗黒感、戦いの悲壮感といったものをアニメで表現するのは中々簡単ではないと実感しました。
引用元:みんなのシネマレビュー
タイトルにもなっている鬼岩城登場シーンがまさかの最後の5分間くらいで衝撃を受けた
引用元:Filmarks
多かった声はこちら。
- 後半の展開が早すぎる!(本題に入るのが遅い)
- 子どもには少し話が難しい。。。
①の声はかなり多かったです。ストーリーに不満がある人は、ほぼ後半の急性な展開が残念だったという意見でした。
特にラストバトルにもう少し間をとってほしかったという声が多かったです。原作のコミックスだとここにページが割かれてあるので、原作推しの人はそう感じるのかもしれませんね。
②実際、深海に関するウンチク的な説明も多いし、小学校中学年以上向けかもしれないですね。
でも、ドラえもん映画は小さい子どもにも刺さるシーンが必ずいくつかあります。本作でも、前半のキャンプシーンは子ども時代に観て印象的だったという声が多数でした。
『のび太の海底鬼岩城』感想&評価【キャラクター編】
高評価
バギー、というかわいくもなんともない機械で、これだけ愛着を感じさせる物語はすごい。
引用元:映画.com
「自分が機械であることが悲しい」
その言葉が切なくて、バギーちゃんの愛は最後まで本物だった
引用元:Filmarks
ジャイアンがのび太を助けるためにタコ(イカ?)と戦うシーンが印象的です。
引用元:Filmarks
帽子系の道具いいなあ。子供の頃すごく欲しかった。
引用元:Filmarks
ドラえもんがキッパリと僕が責任を取ると発言したり、ディナーの背景やキャンプのプランニングを細かく変えたりなど、できる大人に見える。
引用元:Filmarks
しずかちゃんは自ら囮を買って出る武人。
引用元:Filmarks
多かった声はこちら。
- 今回はバギーが主役。バギー最高!
- のび太の宿題を手伝うドラえもん&みんなが優しい!
- しずかちゃんかっこいい!
- プランクトンのごはん気になる!
- トイレの排水システム印象的!
①本作で1番多かったのが、バギーへの称賛のコメントでした。
大山のぶ代さんをはじめとした第一期声優メンバーが、ドラえもん映画で最も印象的なキャラクターにあげたのが、このバギーなんですよね。
特に、「自分がバギーであることが悲しい」というセリフが刺さった人が多かったです。
でもこのバギー、ジャイアンとスネ夫の頼みを聞かずにキャンプに戻らなかった冷酷さも併せもってるんですよね。その辺、AIの融通がきかない怖さみたいなものを感じます。。。
②なぜか導入部ののび太の宿題をみんなで片付けるシーン&ドラえもんが応援するシーンが人気でした。冒険に行く前のワクワク感と一致団結感が人気の秘密?
③みずからオトリになるしずかへの称賛コメントも多かったです。ポセイドンにバシッというシーンも含めて、終盤はしずかのかっこよさが際立つ展開ですよね。
低評価
まるで北朝鮮のような海底人のムー連邦。
首相が裁判官までして、三権分立もない独裁国家だ。
引用元:Yahoo!映画
バギーの特攻は原作の方が上かな。
引用元:Filmarks
自立式核兵器であるポセイドン、声が付くと単なるおっさんロボットにしか見えない点も若干マイナス。
車一台で敗れるポセイドンって
引用元:Filmarks
もっと早くに勝てた気がする。
バギーちゃんがかっこよすぎて、エルというゲストキャラの影が薄い。
引用元:Filmarks
多かった声はこちら。
- ポセイドン弱すぎる!
後半の展開が早すぎる、という批評にも通じますが、ポセイドンがあっけなく倒されてしまうことに不満を持つ方がポツポツおられました。バギーの特攻だけで死ぬなんて考えられない!という声も。
一応フォローしておくと、鬼岩城に乗りこむ前の段階で、ポセイドンを倒す方法としてエルが爆弾を1つ取り出し、「これ1つを投げ込むことができれば世界は救われる」と説明しています。
また、その前段階でポセイドンはコンピューターという説明もあったことから、個人的にはバギーの特攻だけで倒せたことに違和感はありませんでした。
製作側が意図した設定は「倒すのは難しくない、でも場所がわからないし近づくのがすごく大変」というものだったのかなと感じています。
『のび太の海底鬼岩城』感想&評価【声優・作画・主題歌編】
高評価
武田鉄矢の歌も良かった。^^
引用元:Yahoo!映画
構図や絵の見せ方がドラマチック。音楽も好き。前の三本とは変わって映画がより良くなった。セリフの間合いも。
引用元:Filmarks
芝山監督が初登板し、これまでの3作とはキャラデザの面から何からガラッと変わってる
引用元:Filmarks
大山のぶ代さんの声、やっぱり懐かしかったです。
引用元:Filmarks
多かった声はこちら。
- 芝山監督になって全体的に向上してる。
- 主題歌「海はぼくらと」はなにげに名曲。
①芝山監督になって、作画やセリフが良くなったという声が多かったです。会話のテンポが良くなったという声もありました。
徹底したホラー演出も芝山監督の手腕によるものですね。初期ドラえもん映画といえばホラー演出という図式を確立したのが芝山監督だといえます。
②主題歌「海はぼくらと」は、岩渕まことさんが歌われていますが、作詞は武田鉄矢さんです。
名曲揃いのドラえもん映画主題歌のなかで、そこまで語られる曲ではありませんが、本作のファンにはしっかり愛されている曲でした。個人的にはこの曲のイントロが好きです!
『のび太の海底鬼岩城』のツイッター上の声
藤子ミュージアムで発売されている手帳、欲しいですねぇ。
さて、ツイッターで『のび太の海底鬼岩城』を検索すると、関連ゲームが結構つくられていることに気がづきました。
考えてみると、『のび太の海底鬼岩城』が制作された1983年は、初代ファミコンが発売された年なんですね。時期的にゲームがかなりブームだったようです。
ハドソンから発売されたドラえもんのファミコンソフトも、宇宙開拓史(1981)・大魔境(1982)・海底鬼岩城の3作品がモチーフになっていますね。
アーケードゲームは、今回初めて知りました。
ぜひやってみたいけど、これはかなりレアですよね…。このゲームに出会えた人はかなりラッキーだと思います。
こうやってゲーム化された作品だということも、『のび太の海底鬼岩城』の根強い人気の秘訣かもしれませんね。
最後に
今回、この記事を書いたおかげで、『のび太の海底鬼岩城』がファンに強く愛されている作品だとわかりました。
知る人ぞ知る的な作品だと認識していたのですが、じつは全然みんな知っている作品だったという…。自分だけが知っていると思っていた旨い店が、じつは有名店だったときのような寂しさを感じますね。
「ドラえもんの映画、怖い作品はじつは愛されやすい説」もほぼほぼ立証されてきました。今後のドラ映画でこれほど尖ったホラー作品は制作されないはず。
今後も『のび太の海底鬼岩城』は、貴重なホラー要素たっぷりの作品として、令和以降も語り継がれていくことでしょう。
『のび太の海底鬼岩城』の詳しいあらすじはこちら!(ネタバレあり)
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